好きになっちゃ悪いかよ?
......えっ?

咲菜?

「馬鹿!」

ドカッといきなり蹴られた。

......

何で?

「気付けよ!」

と咲菜が言う。

気付くって......

「何を?」

完璧に鈍い俺は、聞き返す。

「はぁ......」

咲菜がため息を一つ。

「本当、超鈍感!」

はい......

それは自覚してます......



グイッ

咲菜に胸ぐらを掴まれて

そして......

チュッ!



......

えーと......

今のって......

「キス?」



咲菜は顔を真っ赤にしたまま、舌を出して

「私も好きって意味だよ!分かれ!」

......

信じられなくて、ボケーッとしてると

「なによ!好きになっちゃ悪いの?」

と咲菜。



全く、本当に敵わねぇな。

俺は軽く笑って

「まさか。大歓迎だよ。」

って言った。



......

今度は俺からキスしようと思ったんだけど......

なんか恥ずかしいから

また今度......な?
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