心を込めてあなたに嘘を
でも、問題は誰がいるのか。
あたしの家を知ってるのは
有山の人間か、瑠輝だけ。
でも有山の人間はあたしを
有山さんなんと呼ばないし、
瑠輝はさっき帰ったばっかり。あたしは誰かを確認するためにドアを開けた。
すると
「有山さん?」
そう言って部屋から
出てきたのは、1人の男。
「誰?」
あたしは男に冷たく言った。
はっきり言って知らない人。
なのに相手はあたしの
名前を知ってる。
見た目はすっごいイケメン。
茶色の髪は無造作に
形作られていて、切れ長の目は吸い込まれるような美しさ。
鼻も高くスッとしている。
何よりそのスタイル。
175くらいあると思われる
背とは対照的に小さい顔。
明らかに長い足。
下手な芸能人なんかより
ずっとかっこいい。
でもだからこそ、1度会えば
忘れるはずがない。
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