君に愛の唄を


毎日のように私は朝、教室に行く前に屋上に向かう。


だって蓮がいるんだもん。



「おはよう!」



それが毎日の日課になっていた。



「うっす…」



今日の蓮はダルそうだった。

多重人格の蓮が最近、統一されたように眠そうな“ダルキャラ”になってしまった。


眠そうな蓮も、これはこれで可愛いいんだけど……


疲れてる蓮は相当多忙な生活を送っていた。


最近、学校もよく休むし…



「大丈夫?」



私は蓮の隣に座りながら言った。



「大丈夫…ふぁー」



あ、欠伸した。

可愛い…


蓮は眼鏡を器用によけ、溜まった涙を手で拭っていた。


暑いなぁ…


そんなことを考えていた時だった。



「っ!?」



蓮が私の太ももに頭を乗せてきたのだ。


いわゆる“膝枕”……
< 135 / 310 >

この作品をシェア

pagetop