君に愛の唄を
毎日のように私は朝、教室に行く前に屋上に向かう。
だって蓮がいるんだもん。
「おはよう!」
それが毎日の日課になっていた。
「うっす…」
今日の蓮はダルそうだった。
多重人格の蓮が最近、統一されたように眠そうな“ダルキャラ”になってしまった。
眠そうな蓮も、これはこれで可愛いいんだけど……
疲れてる蓮は相当多忙な生活を送っていた。
最近、学校もよく休むし…
「大丈夫?」
私は蓮の隣に座りながら言った。
「大丈夫…ふぁー」
あ、欠伸した。
可愛い…
蓮は眼鏡を器用によけ、溜まった涙を手で拭っていた。
暑いなぁ…
そんなことを考えていた時だった。
「っ!?」
蓮が私の太ももに頭を乗せてきたのだ。
いわゆる“膝枕”……