君に愛の唄を
蓮の寝顔だぁ…
きゅーんとハートを射抜かれた。
夏の緩い風に揺れるサラサラの髪の毛…
風鈴のようにそれを見るだけで涼しくなったような心地になる。
私の手は吸いつけられるように蓮の髪の毛へと伸びていった。
──ドクンッ
やばい…
好きだ。
私、蓮が大好きだ。
溢れる気持ちに胸が"ぎゅう"っとなった。
片想いの時のような辛い"ぎゅう"とはまた違う胸の痛み。
幸せで、
嬉しい胸の痛み。
「……ん」
「あ、お越しちゃいました?」
蓮が寝返りを打って私の体の方に蓮の顔が向いた。
そして、目を開けた。
「なんか落ち着くな……心菜の良い匂いがする…」
そう言った蓮は私のお腹に顔をくっつけてきた。