君に愛の唄を


「朝からラブラブですか?」


「うるさいよ」



ニヤニヤしながら私を見る紗英を冷たい眼差しで見つめた。


ちょっと二人一緒に教室に入って来たからってラブラブって…


「冗談だって」と言いながらも紗英は悪びれた様子もなく…



「でも、羨ましいよ」


「紗英もラブラブなんでしょ?」


「まあ…ね」



この紗英の微妙な表情はなに?

うまくいってないの?



と聞きたいことはいっぱいあったんだけど丁度チャイムが鳴ってしまった。


朝のHRが終わり一時間目の授業の準備をしていると…



「中田!呼ばれてんぞ!?」



この声のせいでクラスの注目の的になったのは言うまでもない。


え…私?
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