君に愛の唄を
「じゃあね、心菜ちゃん」
「うん」
私は純くんと別れて教室に入った。
教室に入って初めに見るのはやっぱり蓮の姿で……
それでも蓮は私の存在に気づかない。
なんだか、片想いしてるみたい…
私は、ため息をもらしながら自分の席に座った。
「あの、中田さん…」
「えッ?……何ですか?」
今まで特に話したこともない女の子達数名が私の席を囲んだ。
え……なに?
「純くんと付き合ってるって本当ですか!?」
「え!?」
私達の声は予想以上に大きくて…
ザワザワしていた教室がいっきに静かになったことが一目瞭然だった。
やば……