君に愛の唄を
「あー…たくっ…」
そうめんどくさそうに頭をかいた蓮はゆっくりと私に歩み寄って来た。
一歩一歩、蓮との距離が近くなるほどに私の胸に気持ちよい痛みが走る。
え…?
「俺の女だから………そゆこと」
蓮は、私の肩に手を回し自分の方に私を引き寄せて言った。
私の顔はきっと真っ赤に違いない。
恥ずかしいし、
なにより蓮がこんなこと、みんなの前で言うなんて…!
また、教室が静かになった。
かと思うと「えぇぇぇええぇぇぇ!!」と叫び出した。
うるさくなったり、静かになったり…忙しい人達だなぁ。
なんて、そんなに余裕もないのに心の中で言ってみた。
あぁ、恥ずかしい。