君に愛の唄を
「よし。心菜、行くぞ!」
「え?どこに…って、うわぁ!!」
蓮はいきなり走り出した。
私は少し強引に引っ張られながら走った。
みんなが私達の方を見てる。
だけど、そんなの今の私達には関係ない。
いっきに廊下を駆け抜けた。
私は幸せを感じつつ蓮の逞しい後ろ姿を見つめながら走っていた。
たまに優しい笑顔で振り返ってくれるのが……嬉しい。
それに私は笑顔で応える。
なんだか不思議なの。
今、
繋がっているこの手は
何があっても繋がっていられるような
そんな、
幸せな予感がするの……───