君に愛の唄を
「なんか……、俺ってホントすげぇダサいよな」
え?
私は遠くを見つめる蓮を見つめた。
「あの仲間の告白……めっちゃ焦った。嫉妬ってやつかも…」
蓮……
ホントにバカ…
「私、前にも言った。私が好きなのは蓮だって…
きっと、これからもずっと蓮だけ」
そう。
ずっと蓮だけを好きでいる。
きっと…
「……俺も」
そっと、蓮の顔が近づいてきた。
これが何を意味してるのか、わかってる。
唇と唇が触れそうになった時、少し躊躇していることがわかった。
──私は静かに目を閉じた。
変わる気がしない、この気持ち。
蓮に伝わってるかな?
この“愛しい”気持ちは変わらない。
あなたを“好き”だと、“大好き”だという気持ちは一生変わらない。
優しいくて柔らかい感触……
いつかの夢に出て来た、優雅なキス。
純粋で素敵な蓮のキス……
再び、私達の影は繋がった。