君に愛の唄を
歌姫と大切なこと
「そうか……」
残念な顔を浮かべた純くん。
嫌だな…こうゆうの。
振るとか、振られるとか…
「本当にごめん」
「沢村くんと付き合ってるんでしょ?ならしょうがないよ!」
私は俯いて、ただうなずいた。
今、純くんになにを言っても同情にしか聞こえないんだろうな…
「じゃ、これからは友達として仲良くしよう?それくらいはいいよね…」
「もちろんだよっ。これからは友達…」
それは、私も思っていたこと。
純くんとは何気に気が合うし…
きっと、いい友達になれる。
「じゃあね、心菜ちゃん」
「うん、じゃあ」
純くん…
たぶん蓮より先に純くんと知り合っていたら、きっと私はあなたを好きになっていたと思う。
だけど、蓮との方が先だった。
これは、
きっと、運命。