君に愛の唄を
あ……いた!
私は忍者なみ(?)の抜き足で蓮に近づき…
「れーんっ!」
と、飛びついた。
「わぁ!」
その時、蓮がバランスを崩し、私もバランスを崩した。
う…うわぁー!!
私は咄嗟に目をギュッと瞑った。
痛い……はず?
だけど、痛くない。
私は不意に地面の感触に違和感を感じた。
硬くなくて、
……柔らかい?
状況がわかった私はビビりながらゆっくりと閉じていた目を開けた。
「重い……」
とか言われるんだろうね。
だけど……
「大丈夫か?」
あ…あれ?
今の空耳かなぁ…?
でも、目がぴったり合ってる蓮は心配そうに私を見ていた。
てか、この状況……
私が蓮を襲ってるように見えるよね?
「うわ!!」
私は急いで蓮の上から退いた。