君に愛の唄を


どうしたのかな、私……


少し会えなくなるだけ、
蓮の心は離れないはず。


私、きっと不安なんだ……


私は蓮の胸に自分の額をくっつけた。



「不安だよ…蓮…」



震える声と肩。
溢れる涙と愛しさ。


それを全て包んでくれる、優しくて温かな蓮の腕。



「不安になることねぇよ。……俺も、心菜だけが好きだ。これからもずっと…」



──ドキドキドキ…


優しい時間が流れてゆく。


ねぇ、なんで欲張りになったんだろう…


こんなに愛してくれてるっていうのに。

もう、十分なはずなのに。


私、今なら胸を張って“世界一幸せ”だって言えるよ。


自慢できる。


私達二人に偽りの気持ちなんてない。


真実の素直な気持ちだけ…


一番綺麗な愛のカタチ。
< 191 / 310 >

この作品をシェア

pagetop