君に愛の唄を
「突っ立ってないでこっちこいよ…」
ソファーに座っている蓮が私を呼んだ。
違うよ…蓮。
突っ立ってたんじゃなくて、蓮に見とれてたの。
私は「うん…」と蓮の隣に座った。
横が見れない。
あ~、バレてないかな?
私の心臓の音。
何で蓮の横にいることが、こんなにも慣れないんだろう…
「蓮…今日はありがとね。すんごい…嬉しかった」
「どういたしまして」
蓮…
いつもと違う蓮がすぐ横にいる。
栗色の髪の毛の蓮が横に…
眼鏡をかけてない蓮が横に…
あー!!もうダメだ!
「ねぇ、蓮……」
「ん?」
「眼鏡つけてよ…」
「はぁ!?」
はい…
ごもっともなリアクションです。
でも、ごめん。
やっぱり慣れないよ!