君に愛の唄を
『続きまして、中田心菜によるココロの片想いです!どうぞ~!』
司会の紗英によって紹介された私はステージに上がって一礼した。
それが合図としてイントロが流れ出す。
スポットライトが眩しい。
何でだろ…
すごく、気持ちいい。
心地よく心臓が動いている。
見晴らしも最高。
なんかゾクゾクする。
歌手の血が騒いでいるのかも。
みんなの視線が私に集中してて、私の歌を今か今かと待っている。
そう思うとどうしようもなく、嬉しい。
やっぱり、私…
もっと大きなステージで…───
歌ってみたい。