君に愛の唄を
──ピンポーン…
その音に、いつの間にか眠っていた私は目を覚ました。
目が重たい。
きっと目が腫れてる…
「やっぱり…」
鏡で自分の顔を見るとやっぱり腫れてて。
──ピンポーン…
あ、忘れてた。
誰か来てたんだった。
私は重たい体をできるだけ早く動かした。
──ガチャン…
「はーい…」
目線の先にあったのは私と同じ高校の男子用の制服で。
斜め上に目線を上げると「大丈夫?」と一言、言った蓮だった。
固まってしまった私の体。
本当に風邪をひいたのか
蓮のせいなのか
頭がボーッとして何も考えられない。
えっと…
どうすればいいの?