君に愛の唄を
「紗英はその子産んで幸せにできる?若いお母さんってだけで変な目で見られるよ?それでも産みたい?」
キツイ言葉だとは思う。
だけど、紗英はまだまだ若いんだから。
ゆっくり悩んでほしい。
それに、友達として親友として紗英には幸せになってほしいから……
「覚悟はできてる。…赤ちゃんは幸せにしてみせるし、他人の目なんて気にしない!」
そっか。
もう、紗英はたくさん悩んだんだね?
私の心配はいらなかったみたいだね。
「産みなよ…」
「え?」
私は紗英の両腕を掴み、真っ直ぐ紗英の目を見て言った。
「覚悟はできてるんでしょ?なら私は応援する!」
「こ、こな…」
紗英は私の胸に飛びつき、これでもかってぐらい泣きじゃくった。
初めて見る紗英の弱い姿。
これからは一人で悩まないでね?
これからは私をもっと頼ってよ。
だって親友、でしょ?