君に愛の唄を
もしも、私が唄を歌えなくなったなら、私はどうすればいいんだろう…
そうゆう事は考えちゃいけないんだろうけど…
自分の中の空想ってわかってるんだけど…なんだか、不安になってきた。
「またサボってんのか?」
声のした方を見ると、いかにも「眠たいです!」みたいな顔をした蓮が立っていた。
何回も言うけど、水沢蓮にそっくり。
そして、相変わらずの冷めた瞳。
「あのぉ…昨日はなんかごめんね?嫌な思いさせたでしょ?」
どうも引っかかってた。蓮の気にさわる事を言っちゃったんじゃないかって・・・ずっと気になってた。
怒らせてしまったんじゃないかって。
誰にだって触れてほしくない所はある。
そこに私は、ずかずかと足を踏み入れてしまったのかもしれない。
だとしたら蓮に謝りたかった。