君に愛の唄を
陸って…
「お父さんみたい…」
「なっ!!失礼なやつだな~。お前の親父さんほどまだ歳とっちゃいねぇよ?」
私はすねる陸に笑いながら「冗談だって!」と言ってなだめた。
でも、陸はサラリーマンになったことを後悔しているのだろうか?
私は、サラリーマン普通にかっこいいと思うけどなぁ。
「やりたいこと…あるよ」
私が急に真剣な感じで話し出したから、陸は黙って次の私の言葉を待っていた。
陸は本当に優しい。
「私ね、恥ずかしいけど……歌でご飯食べたいなって思う。
小さい頃からピアノやってて音楽が大好きだから歌で何かを伝えられたら幸せだなぁって思う」
わざと、歌でご飯食べたいなって言ったの陸は気づくかな?
私は、もう歌手なの。
私は、ココロなんだよ。
将来は、歌を歌って人を感動させたり、何かを伝えたり、死ぬまで歌を歌っていきたいって思うよ。
本当に死ぬまで歌えたら私は幸せだよ。