君に愛の唄を



大切な友達なんだ…────




「じゃあな、心菜」


「うん、今日はありがとう。蓮がいてくれて助かった」



いつの間にか辺りは真っ暗になっていて星空が顔を出していた。



私は、あれから蓮の腕の中でどれくらい泣いたんだろう…



…一人じゃなくて良かった 。



心からそう思う。

蓮がいてくれたから心の傷が少しで済んだんだと思うと、蓮には感謝しないといけない。



「別に、ありがとうなんて言われる筋合いねーよ!」


「蓮は素直じゃないね~」


「うるせっ」



この蓮とのじゃれ合いがなんとなく好き。

自然と笑っていられる。



……空気がいつも明るい。



不思議なくらいに。




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