【完】好きです片桐くん!!
そう言って片桐くんは、ツカツカと私を置いて歩いていく。
それを私は、必死に後ろから追いかける。
「ま、待ってよ片桐くん!ふ…普通は、女の子の歩くスピードに合わせるものだよ!!」
「彼女でも何でもないんだから、別にいいだろ」
「よ、よくないよお!!」
気温はそこまで暖かくはないのだが、私の額には何粒もの汗がにじみ出ている。
だいたいがスイカ1.5個分の身長差だ。私が片桐くんの歩幅に合わせるのなんて到底無理だ。