【完】好きです片桐くん!!



頑張って声を張り上げて、片桐くんに言う。

伝わるかどうかなんて分からない。でも、伝えたい。


「私はそんなことは絶対に思わない。だって、私は片桐くんが―――」


…ここで私の言葉は、片桐くんによって塞がれた。

いきなり片桐くんが、私を抱き締めたのだ。


「か、片桐く…っ!?」

「……そのことでイライラして、橘にあたってすまなかった」

「ううん、そんなこと…」

「………ありがとな」

「………片桐くん?」


片桐くんが私を抱き締めているからか、片桐くんの体の震えが全身から伝わってくる。

片桐くん…泣いてる?

え?泣い……


「か、かかか片桐くん!!?」



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