【完】好きです片桐くん!!
私は急いで立ち上がり、片桐くんの所に駆け寄ろうとする。
だがそんな私の体は、南条先輩によって止められた。
「や…、離して!!」
「ダメだよ美羽ちゃん。まだ、試合は終わっていない」
「でも…っ!!!」
「………」
南条先輩は、無言で首を横に振った。
涙が目に溜まり、今にも溢れ出しそうになる。
「……先輩…」
私は先輩の言うとおり、さっき座っていた場所に戻った。
その瞬間に、涙がポロポロと零れ落ちる。
「片桐…くっ…ん」
無事で…いて…!!