【完】好きです片桐くん!!
今…なんて?
「―――つっ」
ダメだって分かってる。
でも頭にカッと血が上って、考えることさえままにならない。
「あの、すいません!!」
「あ?誰これ??」
「へ〜、可愛いじゃん。俺の好みー♪」
私が声をかけると、二人組の男の人は不思議そうに私を見た。
服装から、今日試合をした相手校の人たちだということが分かる。
「今の話し、本当なんですか?片桐くんの竹刀…折れやすくしたって…」
「……なに、片桐の彼女?」
「彼氏の心配なんて、けなげだね〜」
真剣が冗談か分からない表情で、そう言いながら私の顔を覗く。
う…なんか、怖い…。
「えと、あの、何で…そんなことを……」
「さあ?俺たちが直接したわけじゃないしなあ」
「でもまさか、竹刀を折ってから突きをするなんてなあ。マジ爆笑だったんだけど!!」