【完】好きです片桐くん!!
「美羽ちゃん…」
「落ち着きがあって謙虚で…私とは正反対の人…」
「あの、美羽ちゃ…っ」
「そのことを考えたら、片桐くんといつもみたいに話せなくて…」
“離して”って…片桐くんに言った。
片桐くんを、拒絶した。
最悪だよ、私…。
「最悪…だ、よ…」
目頭を少しブカブカのジャージの袖で擦って、私は南条先輩からも逃げた。
逃げでも何も変わらないって分かってる。
分かってるけど…
「ごめんなさい、先輩…」
片桐…くん。
「―――あの、片桐さん!!」