【完】好きです片桐くん!!



ハッキリと、リンとした声で、星空に向かってそう言った。


「片桐…く…っ」

「落ち着きがなくてもいい。謙虚じゃなくてもいい。俺は、いつも笑ってる橘が好きだ」


“好き”


いつか片桐くんに、そう言ってほしかった。

でもこの『好き』の意味は、私が求めてる『好き』とは少し違って…でも…


「本当…に?」

「嘘を言ってどうすんだよ」

「だ、だってだって…じ、じゃ片桐くん。私と結婚してくれるのっ!?」

「橘、それは違うだろ」


ちょっと調子にのっていたら、軽く片桐くんから叩かれた。


「た、叩かなくったっていいじゃん!片桐くんのバカ!!」

「………バカ?」

「ひゃう!?す、すいませんでした…」



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