【完】好きです片桐くん!!
「ほら、橘。せめて手ぐらいは繋げよ」
「あ、うん!」
ぶっきらぼうにそう言った片桐くんの手を、チョコンととる。
その光景を、何故か横で南条先輩はジーッと見る。
「どうかしましたか?南条先輩??」
「ん?いやあ…仲直りして良かったなあって思ってさ」
ニコニコーと笑いながら、南条先輩は私たちに向かって言う。
「俺と片桐の会話を途中までしか聞いてなかったみたいだからね。完璧に誤解してたみたいだから…まあ、誤解が解けたなら良かった良かった!!」
「そうなんですよぉ!私、誤解しちゃってて…」
………ん??
「………南条先輩、私が途中までしか片桐くんとの会話を聞いてなかったって…知ってたんですか?」
「うん!まあ、話しの流れ的になんとなく??」
先輩はそう言って、パチンとウインクをした。