【完】好きです片桐くん!!
「学校から直行でここにきて、縁談の話しを持ちかけたんですよ」
「いきなりの事で、驚いたでしょう?」と言って、高遠くんは私の頬にソッと手を添える。
「や…やだ…よ…」
「大丈夫です。何もしませんから」
ニコリと笑って、高遠くんはスリスリと私の頬をさする。
「あ……っ」
「……諦めないって言ったでしょ?絶対に」
高遠くんは真っ直ぐ私を見つめたまま、ハッキリとそう言う。
私はそんな高遠くんから顔をそらせなくて、体が固まってしまう。
「私だって…諦めないもん」
「……ふふ、いつまでその言葉が続くでしょうかね?」
声を出しながら笑って、高遠くんは私を見つめる。
「そっちだって、いつまで私を好きでいられるか…」
「………」