【完】好きです片桐くん!!
結局は片桐くんの言ったとおりマネージャーは辞め、剣道場に行く理由もなくなった。
ミサキさんには事情を話して、マネージャーを一人でやってもらっている。
「……どうしよぅ〜」
そして私は、教室の中で一人…こんなことばかり呟いている。
「さっきからため息ばっか。いったいどうしたの?」
「ふぇ??」
懐かしい声が頭上から聞こえてきて、ゆっくりと顔を上げる。
「あ、南条先輩…!」
「この頃、剣道場には来ないけど…何かあった?」
ニコリと優しい笑顔で、南条先輩は聞いてきてくれる。
「あの…っ」
「ああ、無理して話さなくてもいいんだよ?人にどうこう口出しできる立場じゃないからね」
南条先輩はそう言って、少しだけ寂しそうな顔をした。
「え…?」
「ううん、何でもない。こっちの話しだから気にしないで?」