【完】好きです片桐くん!!
南条先輩はそう言って、私の目の前にある椅子に座る。
「……苦しいんです」
「美羽ちゃん?」
「苦しくて…この気持ちが。好きなのに、伝わっても距離があるのは変わらなくて…」
また泣いて、また伝えて、また泣いて。
こんなことを繰り返しても、何も意味はないのに…
「忘れられなくて、苦しいんです…」
「………」
南条先輩は無言のまま、ソッと私の頭に手を置いた。
「せん…ぱい?」
「忘れなくて良いんだよ。その気持ちは、大事にしなきゃ!」
「でも…っ」