【完】好きです片桐くん!!
「へ…?」
いきなり周りのカーテンがシャッと開いて、南条先輩が顔を出した。
そしてそのまま竹刀を担いで、ヒョイッと入ってきた。
「すいません、俺の代わりに試合に出てもらって」
「別に気にすることないよ!今日の試合は他校との練習程度だったしさ」
南条先輩はニコリと笑って、「大丈夫?」と言って私の頭を軽くなでた。
「はい、私のせいですいませんでした」
「美羽ちゃんも気にしないでって!それにしてもビックリしたな〜」
「?何がですか??」
ニヤリと笑う南条先輩に、私の頭の上にハテナマークが浮かぶ。
そして「くふふ〜」と笑いながら、南条先輩は片桐くんをチラリと見た。