【完】好きです片桐くん!!
「美羽ちゃんが事故にあったって言ったらさ、試合俺に押し付けてこの病院に駆けつけてきたんだよ?」
「え……?」
「ちょ、先輩なに言ってるんですか―――!?」
片桐くんはガタリと立ち上がり、先輩に向かって言う。
だが南条先輩は「静かにしなさい!」と言って、片桐くんを無理やり座らせた。
「本当なの?片桐くん」
「〜〜〜〜っ、だいたい俺が、橘に試合あるの教えなかったせいだからな…ふ、深い意味はないからな!?」
顔を真っ赤にして言う片桐くん………か、可愛い。
「片桐くん、心配してくれてありがとう!!」
「―――つっ」
ニッコリと笑顔を返したら、何故か目をパッと逸らされてしまった。
な、何でだろう?
「……ふう、俺は邪魔者みたいだから帰るとするか。試合も勝ったことだし」