【完】好きです片桐くん!!



「“良かったな”って言いながら、心の中では逆の感情でうまってた」

「片桐くん…」

「何が何だか分からなくて、混乱して…橘にヒドいことを言った」


「本当にすまない」と言って、片桐くんは深々と頭を下げる。


「や、やだ!やめてよ!!頭なんて下げなくていいから…」

「だが…っ」

「……私は、片桐くんが高遠くんとの試合に来てくれただけで嬉しかったから」


片桐くんの顔を見つめながら、ニッコリと笑顔で言う。


「でも本当に、大事な試合すっぽかしても良かったの?」

「良いわけあるか。伝統試合を主将がボイコットなんて前代未聞だ」


片桐くんは眉間を指で押さえながら、深い深いため息をつく。

ですよねぇ〜…



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