【完】好きです片桐くん!!
お祝いだよ片桐くん!!
「片桐くーん!!橘美羽、只今復活いたしましたあー!!」
大声を出しながら、ガラガラー!!っと剣道場の扉を開けた。
「あ、美羽ちゃん!」
「南条先輩もお久しぶりでーす!!」
久しぶりに剣道場に来たせいか、凄く懐かしい気持ちになる。
そして―――…
「退院早々、何で来たんだよ…」
「片桐くん!!」
片桐くんの姿をとらえた私は、テンションがこれでもかと言うほど上がる。
そして片桐くんにテテテ…と近づいていって、ギュッと抱き付いた。
「だって、放課後剣道場に来たらまたチュウしてくれるって―――」
「わああああ!!わああああああ!!ふざけんなよ橘、普通ここでそれを言うか!?」
片桐くんは冷や汗をかきながら、顔をグッと近付けて私に小声でそう言ってきた。