【完】好きです片桐くん!!
「あはは、ごめんなさーい!ちょっと野暮用がありまして…」
「あ、でももう終わりましたから!!」と言って、片桐くんと南条先輩に笑顔を向ける。
「じゃあ片桐。もうそろそろ、帰るか?」
「……そうっすね」
「あ、じゃあ門まで送って行きます!!」
立ち上がった南条先輩と片桐くんに続き、私もチョコチョコと歩き出す。
よかった…泣いたこと、気付かれてない。
そして門の所まで来て、帰って行く片桐くんと南条先輩に手を振る。
「じゃあ、今日はありがとね美羽ちゃん!!」
「はーい!また、来て下さ…」
……もう、パーティーは開けないかもしれないな…。
「………はあ」
おもわず、私には不似合いなため息がこぼれた。
今日は失敗ばっかりで、剣道部員さんたちは途中で帰っちゃうし。
片桐くんに渡すはずだったケーキだって……