【完】好きです片桐くん!!
「―――つっ…」
私、ダメだなやっぱり。
我慢しなきゃいけないのに、また…何で涙が出てくるんだろう??
「……ふえぇ〜…」
「……なに、泣いてんだよ?」
ビクリ!と、肩が震えた。
ソッと顔を上げてみると、目の前には眉間にシワを寄せた…片桐くんがいた。
「な、なん…っで!?」
た、確かに片桐くんは南条先輩と帰ったはず―――!?
「あ、あの…片桐く…っ」
「何でって聞きたいのは俺の方。何で…泣いてんだよ?」
呆れたように、怒ったように、片桐くんは私を見ている。
「……何でも…ない、もん」
「何でもないのにお前は泣くのか?」
「そうだもん!何でもないのに、私は泣くの!!」
「………」