一つの光
『あらら〜彩穂ちゃん
さぼりですか〜』
口を抑えながらんふふと
笑って二ノ瀬が来た
私は授業に出る気が
しないし 無償に一人に
なりたくて屋上に
来ていたのだ でも
一人で居たいなんて
言えるはずもなく
『二ノ瀬もさぼり?』
と聞くと本気なのか
冗談なのかわからない
声のトーンで
『彩穂が居ると
思ったから』
と言って隣に座った
呼び捨て初めてされたな
なんて呑気な事
考えてたら いつもの
二ノ瀬に戻って
『眠いしだるいから
冗談さぼっちゃった』
と言って横になっていた