キラキラ☆
あたしは驚いて何も言葉を返せない。


そんなあたしに構うことなく、先輩は淡々と言葉を続けた。



「…でも死ねなくてさ。…結局両足骨折と全身打撲。…痛い思いしただけだったよ。
それに、大切な家族にも心配かけた。
…あたし、お父さんとお母さんが泣くとこ初めて見たよ。
何てバカなことしたんだ。あたしは親不孝者だ…ってすっげー後悔した。」





…分かる…。あたしもリスカしたとき、心配する家族の顔見て凄く後悔した…。




「あたし、強くならなきゃって思った。
だから、退院してから、髪脱色して化粧も始めた。」


…これも、あたしと一緒…。


「強くなる…の意味を間違ってたかもしれないけど、まずこれくらいしか思いつかなかったんだ…。
その格好で学校行ったら、案の定、それからイジメられることは無かったよ。」


麗香先輩は、ふっ…と口元に寂し気な笑みを浮かべた。



「そのかわり、友達なんて一人もいなかったけどな…。あたしはクラス…いや学校で浮いた存在だった。」



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