彼は何より血を愛す
『不老不死になるためだ』
「不老不死?」
『そうだよ……
永遠の命が欲しいんだ』
「だから……人をこ、殺すのかよ!?」
男は絶やさなかった笑顔を無表情に変わって俺の首にノコギリを押し付けた。
『そうだよ……
若い人間の血を浴びるとね……不老不死になれる。
だから、お前らの血を飲むし殺して浴びもするよ』
首が熱くなる。
苦しい。
『痛いでしょ……?
お前の血は美しい……』
血に飢えた男の瞳。
喋れなくなった俺の首から流れ出た血を舐めて
首に噛みついた。
「ぎゃあああああ!!!!!!」