彼は何より血を愛す
水の音



屋敷に入ってずっと真っ直ぐ進んで行く俺達。


昼間なのに暗いな…


窓の外には手入れをされていない木々や雑草。


多分そのせいだ。


空は俺にしがみついて離れない。


「空……歩きにくい」


「だって怖いから」


男なのにだらしないぞ。


そう言おうとした時。


ポチャンッ―-…


水の音が奥にある部屋から聞こえてきたんだ。




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