極彩色のモノクローム
16:海へ。
夜中の3時。
温かい布団からそっと抜け出す。
ヒンヤリ冷たい室内の空気に、
裸の全身に鳥肌がたつのを感じた。
脱ぎ散らかした服を拾い集めて、
身につける。
薄明かりに浮かぶ幼い寝顔に、
笑みが零れた。
布団を肩まで引き上げて、かけ直すと、
私は静かに部屋を出た。
店に降りると、
カウンターの隅に置きっぱなしの鍵を手に取る。
電話のところに置いてあるメモに走り書きをした私は、
そっと開けた扉を抜けて、その扉に鍵をかけた。
メモと一緒に、鍵をポストに入れると、
空を見上げる。
月が空の真ん中に浮かんでいた。
真っ黒な空に開いた、
白い穴。
私は一度、店の扉を振り返って、
駅に向けて歩き出した。
温かい布団からそっと抜け出す。
ヒンヤリ冷たい室内の空気に、
裸の全身に鳥肌がたつのを感じた。
脱ぎ散らかした服を拾い集めて、
身につける。
薄明かりに浮かぶ幼い寝顔に、
笑みが零れた。
布団を肩まで引き上げて、かけ直すと、
私は静かに部屋を出た。
店に降りると、
カウンターの隅に置きっぱなしの鍵を手に取る。
電話のところに置いてあるメモに走り書きをした私は、
そっと開けた扉を抜けて、その扉に鍵をかけた。
メモと一緒に、鍵をポストに入れると、
空を見上げる。
月が空の真ん中に浮かんでいた。
真っ黒な空に開いた、
白い穴。
私は一度、店の扉を振り返って、
駅に向けて歩き出した。