極彩色のモノクローム
私の担当医で金づるで、いつの間にやら愛人関係の村西 亘は、
3日後にやってきた。


鍵のかかったドアが、

ノックされる。


こっちから開かないんだから、
勝手に開けろよ。


いつも思うけど、口にはしない。


音もなく開いた扉。


穏やかに笑う担当医の横に、

彼はいた。


ジーパンにTシャツの、
ラフな格好で。


思い切り、眉間にシワを刻んで。


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