極彩色のモノクローム


「俺らはさ、ほら、高校の時の同級生なんだよ。」


村西センセはそう言って、
マスターの肩を叩いた。


「絵を見た時さ、まさかとは思ったけど…聞いてみたらそういう事だったし…」


マスターは言って、
肩をすくめると、息を吐き出した。


「不満か?俺じゃ嫌かよ。」


言われて、私は首を横に振った。


不満でも、

嫌でもない。


けど、わけわかんないんだよ。


どういう意味?


期待させないでよ。


そうやって優しくして、

いつか裏切るくせに。


何だよ、それ。


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