極彩色のモノクローム
目を閉じて、
身体を這う指を受け止める。
求められるのが嬉しいなんて。
愛されているってこういう事なんだって、
初めて知った。
愛しているってこういう事なんだって。
身体の相性の意味すらも。
蕩かされる。
抗えない。
私の為に作られたみたいな気にさえなる。
離れられない。
離れたくない。
その為に、
私には
やらなくちゃならない事がある。
「奈津…
俺だけ見てろよ…他は…何とかするから…
俺だけ…愛しとけ…」
荒い呼吸の合間に
切れ切れに言われた言葉に、
私は
目を見開いた。
何でわかってしまうんだろう。
欲しい言葉を、
くれるんだろう。
私は、
返事のかわりに
キスをねだった。