極彩色のモノクローム

目が覚めたら、
部屋は柔らかな陽射しに満たされていた。


時計に目をやれば、
もうお昼近い。


こんなに寝坊するなんて、久しぶりだった。


いつも早朝に目が覚めてしまって、
店が開くまでの時間
暇を持て余すぐらいなのに。


運動したから?


ふとそんな事を思って、
一人で赤面した。


発作が起きないのが不思議なくらい、
乱れる呼吸と揺さ振られる身体。


思い出して、布団を被った。


ホント、恥ずかしい。


けど、こんな幸せな目覚め、今までなかった。


朝が綺麗に見えるなんて。



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