極彩色のモノクローム
落ち着いてきた体を、
フローリングの冷たい床に横たえた。
ひんやりとする固い床に、頬を付ける。
床に散った福沢諭吉が、
みんなこっちを見てる気がした。
窓から差し込む光が、部屋を白く染める。
私は、視線から逃れるように
寝返りをうった。
仰向けになって、天井に左手を伸ばす。
タトゥーを見つめて、
呼吸を落ち着けるように
深く息を吐き出した。
私は
どうしてまだ
生きているんだろう…