極彩色のモノクローム


「お見合いを、させられたみたい。」


他人事みたいに言った。


なんでこんな事、
喋りだしたのかわからない。


「…いま幾つ?」


問われて、


「19歳。」


と答える。


マスターは眉をしかめた。


「結婚するには早過ぎやしない?」


言われて、


「やっぱり、そう思うよね。」


と、呟いた。


あれは、私の為ではない。


それを、確認したかっただけか。


私は一人で、
自分の行動を分析して
自嘲(ワラ)った。



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