極彩色のモノクローム
言われた部屋に、
私は足を踏み入れた。
綺麗に片付いた部屋。
沢山のCDと、
本が
壁一面に並べられていた。
部屋の奥の窓際に
ベットがある。
私は
そのシングルベットに
恐る恐る、腰をおろした。
シングルである事に、
安心している自分がいる。
目を上げて部屋を見回すと、
入口の扉に絵がかけられていた。
私の描いた絵だ。
いつの間に。
私は立ち上がって
きちんと額に入れられた絵を見つめる。
なんで、飾ってくれるんだろう。
寝室なんかに。
また、首を擡げ始めた期待に
私は首を振った。