極彩色のモノクローム

「奈々!奈々!!」



パパとママの声が、
奈々を呼んだ。


「来なさい!早く!」


ママに腕を掴まれて、

私はハッと我に返った。



引きずられるように、

救急車に乗せられる。



いつもは私が寝てる場所に、
奈々が寝ていた。



私はその意味がわからぬまま、

奈々を見つめていた。




救急車が走りだす。




救急隊のおじさんが、奈々の胸を押していた。




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