街で君の唄を聞いた

「次どこ行くか決まってんの?」

「あー…情報収集?悪いけどそうゆうのは何が何でも無理だね。だってそしたら君等攻撃か追放してくるでしょ?」

「誰もそんな事思ってもないしする気も無いな」

「ま、いいか。次の目的地は西大陸のヘンツェラってとこに行くんだよね。補充も兼ねてだから」



西大陸って、一緒じゃね?

市的なところは全然知らんけど、方向一緒じゃんか!

補充してる隙に捕虜逃がすとか!?
あ、これいけんじゃね!?

おっし!これでいこう!多分大丈夫!…な筈。


…でもずっとこの船に居るわけにもいかないんだよなぁ…。
やっぱ無理かなぁ…。

うん、無理だな。



「もしかして、進路同じ?」

「は?」

「あぁ、同じだ」

「そっか」



……………………………………。


え?そんだけ?
何のための会話!?

そっかだけはねーだろ!
あとそれに対して何かねーのかよヴィーノさんんんん!!


ッハ!
もしかしてあたしの回答待ちだったりする!?



「あ「攻撃はさせないように言っとくよ」

「違うんかい!!」

「「…は?」」



しまっとぅわぁぁぁぁぁ!!
つい心の声が出てしまった…!

ひぃっ、恥ずかしーッ!

どんどん頬が赤くなってくのが判る…。



「照れてる?」

「ほっとけ」

「かわい」

「は?」

「いや、だから可愛いって」



あたしが、可愛い?

冗談も程々にしてほしい。
言ってることの意味が分からん。解せぬ。


あ、もしかして、あたしの耳が悪かった?
そうだ、きっと聞き間違いだ!
おっけ、聞き間違い聞き間違い。



「いーねー。こっちは男だらけだからむさ苦しい」

「え?女の子とか、攫ってないの?」

「そんな事しないよ」



確かに、この部屋には男しかいない。
だから変な、感じ、が…。


…視線、可笑しいと思った。

あは。


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