街で君の唄を聞いた
ぎゃあぎゃあと騒ぐ二人。
ヴィーノに二人で殴りかかるけども、あっさり避けられてスカす。
お、おのれ…。
「はいはいそこまで」
「止めるなコルク!」
「止めなかったら君等は大怪我するかもしれないんやから、大人しゅうしたって?レザは兎も角、レイヒちゃんは女の子なんやから」
「だからどうした」
「…もうほっとけ、コルク」
「まぁもうじき船は動くと思うから、止める必要は無かったと思うんだけど」
「…的確な意見、ありがとうな…カヅム、メレナ」
いきなりガクンと動き出した船は、西大陸へと再出発。
水を切って進む船は速くて速くて…。
…ってか、速すぎて色々乱れるし海もちっとも楽しく見れやしない。
しかも髪の毛超乱れる。
これは中に入れということか。
「あれ?」
さっきまでラグアス居たのに、消えた。
あ、もしかして速すぎて海に沈んだとか!?
え、これネタじゃん!
「ここに居るけど?」
「びゃあああああああ!!驚かすなよ馬鹿野郎ううう!!」
「馬鹿はどっちだよ…。皆中に入ってんのに冷灯だけ来ないからさー。冷灯こそ海に沈んだのかと思った」
「あ、そえば皆居ない」
「馬鹿…」(ボソッ)
馬鹿なんて言ったのには気付かないフリをした。
聞こえてたんだけど、反論したら面倒になるから。
まぁラグアスの事だし、こんな事も読み取ってるんでしょうね!!
「…」
ラグアスがどんな風に見つめてるかなんて、知らない。
知るはずもない。